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2024

YC&AC 7’S 『準決勝敗退、課題はタックルの精度』

社会人・学生総勢16チームが参加するYC&AC JAPAN SEVENSが横浜で開かれた。本来15人で守るところを7人で守らなければならないため、コンタクトよりも持久力やランニング技術がカギを握るセブンズ。今季初の対外試合として、早大の走り勝つラグビーの力が試される良い機会となった。早大は初戦でタマリバクラブに勝利。帝京大を撃破して準決勝に進出したものの、流経大に敗北を喫した。

 社会人のタマリバクラブと会した1回戦。早大は相手の反則からチャンスをつかんで2トライを連取するなど、社会人相手に力を発揮。だがその後は相手に翻弄されて、前半最後に同点に追いつかれてしまう。後半、荻野岳志(先理3=神奈川・柏陽)の華麗なパスさばきから流れを作って7点を返すと、試合は早大ペースに。深津健吾(スポ3=東京・国学院久我山)がこぼれたボールを拾って独走トライ。続いて荻野もインゴールを破って相手を突き放し、40-19でノーサイドを迎える。

1回戦で波に乗った早大は、全国大学選手権王者の帝京大と対戦。まず深津が1対1で相手を抜いて先制。相手がこぼしたボールを積極的に狙って奪い取る姿勢や、金正奎(教4=大阪・常翔啓光学園)の激しいタックルが光り、前半だけで21点を獲得。一方で後半は、帝京大のすばやいパス回しを止めることができず、ゴールラインを割られる。またキックの処理ミスからゴールライン前スクラムに持ち込まれ、帝京大に追加点を許してしまった。しかし荻野と滝沢祐樹(基理2=福島)のロングゲインによってゴール前まで迫り、最後はフェーズを重ねて決勝トライ。見事帝京大を破った。

 早大の活躍が期待される準決勝だったが、強いフィジカルを備えた流経大の留学生選手らに苦戦。金が「低めに入ったところをうまく破られてしまって」と語ったように、タックルで相手を止めることができず、何度も振り切られてしまう場面が見られた。早大はペナルティもありうまく流れを引き戻せず、12-26で敗戦。悔しさが残る試合となった。

 新体制となって初の対外試合で、早大は走力や展開力などオフェンス面における確かな実力を見せつけた。その一方で、この試合を通して見えた課題はタックルの精度。走り勝つラグビーを支えるディフェンス面の強化が、早大の更なる進化につながるだろう。21日に行われる東日本大学セブンズに向けて残り少ない期間で課題を克服し、雪辱を果たす。
(早稲田スポーツ新聞会 田中みずき)

<コメント>
FL金正奎ゲームキャプテン(教4=大阪・常翔啓光学園)
――新体制が始動し初の対外試合ということだが
まあ思い切ってやろうと思って、臨みました

――とても声が出ていたが、チームの意識など変わったことは
常日頃から声を出そうと言っているので、そういうことが試合中に出ていたのは良いことだと思います。

――今日特に意識したプレーは
自分が特に頑張ろうと思っているのはディフェンスで、試合中にも何本かミスがあったので。アタックにももちろん力は入れてるのですが、ディフェンスは自分の中でも課題になってくるので、力を入れて頑張っていきたいと思います。

――強風の中どういうゲームプランで臨んだか
練習でやったとおり、コミュニケーションを取って、動かすところはボールを動かして、走って前に出ようということでした。

――2回戦の相手は帝京大、どういう心境でプレーしたか
まあ負けたくないという気持ちがすごい強かったですね。試合はワセダの良いところが前面に出たというか、集中力を切らさずに戦えたと思います。

――続く流経大戦は体の大きい留学生が中心となったが
しっかりと体を当てていこうということだったのですが、低めに入ったところをうまく破られてしまって。(ディフェンスの)枚数がかかっても止めないといけなかったので、そういったディフェンス面が課題になってくるかなと思います。

――今年はどういうラグビーをしていきたいか
走り勝つということですね。その中でも一人一人の判断というものが重要になってくると思います。今年は『自律』ということがテーマになるので、まだまだそこはチームとして意識してやっていきたいと思っています。

――東日本大学セブンズ選手権に向けて
今回ばかりは準備期間も短くて、あと2週間しかないのですが、やれることをしっかりやって、今回の雪辱を果たしたいと思います。


FL深津健吾(スポ3=東京・国学院久我山)
――今季初の対外試合でしたが、振り返っていかがですか

準備期間が短かったので、思ったより動けない部分もありました。結果は準決勝敗退だったんですけど、良い経験にはなったと思います。
――2回戦では帝京大を下しました
最近ずっと負けが続いていたので、みんなで絶対勝ってやろうという気持ちで臨みました。

――流経大は外国人の選手も多く手ごわかったようですが、印象はいかがでしたか
僕らのディフェンスが甘くて、個々のタックルスキルとかの問題もあっていかれている部分が多いので、そういうところは修正して、東日本大学セブンズ選手権にも臨みたいと思います。

――深津選手のトライも多く調子が良かったように見えましたが、ご自身のプレーについてはいかがですか
調子が良かったとかは特にないと思うんですけど、アピールチャンスなので、頑張ってやりました。

――新チームの雰囲気はいかがですか
まだラグビーに体が慣れていないという感じがあるので、そこをみんなで声を掛け合って、まず組織として機能するように練習しています。

――最後に今季の目標を教えてください
もちろん今季の目標は全国大学選手権で優勝することなので、それに向かって毎日を無駄にしないように練習していきたいと思います。

SH平野航輝(スポ3=長崎南山)――今日の試合を振り返って
楽しかったですが、その楽しさの中でも勝ちたかったというのが大きいです。

――帝京大に勝った嬉しさはあったでしょうか
帝京大に勝つというよりも、日本一になりたいので、今日帝京大に勝ったかどうかではなくて、優勝できたかできてないかどうかが大事ですね。

――課題は見つかりましたか
流経大に関しては個人の強さがすごく目立っていたので、それにどう対処するかを東日本セブンズ選手権で修正していきたいです。自分の体は大きくなったと思うのですが、流経大の選手にやられてしまったので、東日本セブンズ選手権ではかち上げたいと思います。

――では今季の抱負をお願いします
今年はずっと9番を守るので、応援よろしくお願いします

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