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2024
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主務部屋 番外編 第2号 「英国遠征報告 ~日本大使公邸レセプション・World University Rugby Cup・南アフリカ戦 観戦~」

主務部屋 番外編   「英国遠征報告 
~日本大使公邸レセプション・World University Rugby Cup・南アフリカ戦 観戦~」

 

 
 
こんにちは。
主務の近田望です。
 
今回の主務部屋は主務部屋 番外編第1号 に引き続き、英国遠征のご報告をさせて頂きます。
遠征も中盤にさしかかり、オックスフォードでの生活に慣れ始めた日々です。
 
 
9月16日(水)  <ロンドン観光・日本大使公邸レセプション>
16日(水)は午前中にイフリーロードでトレーニングを行いました。
イフリーロードでの練習にも慣れ、選手たちの足取りも軽く、時差の影響を全く感じさせません。
 
 
各自で朝食を済ませ、午後は日本大使公邸でのレセプションに参加するためロンドンへ向かいます。大型バスに乗車し、約2時間。ロンドンに到着します。
しかしロンドンはあいにく大振りの雨。傘を用意していませんでしたので、ラガーマンには似合わないデザインの傘を購入し、前をしのぎました。
レセプション開始までグループに分かれて、数時間のロンドン観光を楽しみます。
 


ロンドンの地下鉄駅での一枚。
左から鈴木 伶輔(CTB 政治経済学部4年 早大学院)、
近田 望(WTB 法学部4年 早大学院)、中庭 悠(FL 人間科学部4年 水戸一)
 
 


ロンドンの観光スポット「ビッグ・ベン」の前で撮影。
左から勝浦 秋(WTB スポーツ科学部3年 千種)、佐田 涼祐(PR 社会科学部3年 早実)、桑野 詠真(LO スポーツ科学部3年 筑紫)、千葉 太一(PR 教育学部3年 早実)
 
限られた時間の中でのロンドン観光でありましたが、各自がロンドンの観光名所を訪れイギリスの空気を存分に味わいました。
観光終了後は在英日本大使公邸でのレセプションに参加させて頂きました。
レセプションには森元首相をはじめとする日本政治・財界の著名人が参加され、
このような会に参加をさせて頂いたことを大変幸せに感じます。
レセプションではラグビーワールドカップ2015の成功と日本代表の活躍を祈念したご挨拶が森元首相よりありました。その後は立食形式の食事に移り、和食が振る舞われました。久々の日本料理に目を輝かす部員も多く、大変満足させて頂きました。加えてレセプションに参加されていた多くの方から応援の言葉を頂き、最後には部歌「北風」を歌わせて頂きました。日本国内のみならず、異国の地でもわれわれを応援してくださる方がいることに早稲田ラグビーであることに大きな誇りを感じ、身が引き締まる思いでした。
 
 
9月17日(木)  <トレーニング>
17日(木)は翌日に2試合が控えるためゲームリハーサルを中心としたトレーニングを行いました。この日までに2試合を消化し、勝ち星のない早稲田大学にとって18日(金)の試合は正念場となります。トレーニングでは試合をみすえ、入念な確認と準備が行われました。英国遠征で試合出場機会のなかったメンバーも試合出場のチャンスを掴み、トレーニングには熱がこもっていました。
 
午後は自由時間となり、それぞれでオックスフォード観光を楽しみました。
お土産を買いにいくグループ、カフェでアフタヌーンティーを楽しむグループ、ハリー・ポッターの収録場所となった図書館を観光するグループ。試合前に気持ちをリフレッシュさせ、充実した時間を送りました。
 
 

イギリス最古のコーヒーカフェ「The Grand Cafe」で至福の時を。
 


滝沢 祐樹(FB 基幹理工学部4年 福島)はお土産探しを。
 
9月18日(金)  <World University Rugby Cup プール戦・トーナメント戦>
18日(金)は午前中にグレイハウンズ(オックスフォード大学・イギリス)とのプール最終戦、午後にシベリア連邦大学(ロシア)と順位決定プレイオフを行いました。
 
この日まで勝利のない早稲田大学は英国遠征での初勝利を目指し、必勝を誓います。
プール最終戦はグレイハウンズとの一戦です。
前半、早稲田大学はセットプレーで相手を圧倒するものの接点の部分で受けてしまい、
なかなかペースをつかむことが出来ずにハーフタイムを迎えます。
ハーフタイムで前半の修正を行い、遠征のテーマの一つである「前へ出る」ことを再確認し、後半に入ります。後半はチームとして前に出ることの意識の統一がはかれたため、紀律を取り戻し、19-10で試合に勝利することができました。
 


ゲームキャプテン中庭 悠から記念楯をグレイハウンズに贈りました。
 
グレイハウンズ戦に勝利しグループ3位になり、午後は順位決定プレイオフ シベリア連邦大学戦となります。
前半キックオフ後から早稲田大学は自分たちのペースでゲームを進めます。
セットプレーを完全にコントロールし、先制点をとり、遠征のなかで最も好調な前半だったといえます。後半は1トライをシベリア連邦大学に奪われながらも、バックスが目標としてきた形でトライを奪うなど成長を感じることのできた試合だった言えます。
5トライを奪い、26-5で勝利してノーサイドとなりました。
目標としてきたチームの形に確実に近づいていることを感じることの出来たゲームでした。
本日の2試合で自信をつけ、最終戦ニュージランド学生選抜との試合を2日後に控えることとなります。
 


岡田主将からシベリア連邦大学キャプテンへ記念楯の贈呈。


ケープタウン大学とオックスフォード大学のゲームの様子。
 
 
 
 

試合終了後はグラウンド横に特設された会場で昼食をとりました。
 
そして9月18日(金)この日はラグビーワールドカップ2015の開幕戦となります。
開催国イングランドとフィジーのビッグゲームです。
われわれ部員はテレビで試合を観戦。フィジーのハカがかき消されるほどの大声援にイングランドサポーターの熱狂具合が感じ取られます。
試合は世界レベルの試合が展開され、観るものを魅了するゲームとなりました。
ワールドカップの盛り上がりを大いに感じ、翌日の日本戦へ胸が高鳴りました。
 
 
9月19日(土) <ワールドカップ 南アフリカ戦 観戦>
早朝に翌日のゲームリハーサルトレーニングを終え、
ワールドカップ 日本vs南アフリカ戦を観戦しにブライトンへ向かいます。
ブライトンはイギリス南部にある都市です。
電車を乗り継ぎ約2時間、ブライトンに到着します。
 
 
 

乗りつぎでのワンシーン。
 


グラスゴー駅。ワールドカップ一色です。
 
 

ブライトン・コミュニティ・スタジアム前にある  元ウェールズ代表 アダム・ジョーンズ選手とスクラムを組むのは左から佐藤 穣司(副将 No.8 スポーツ科学部4年 日川)、仲元寺 宏之(FL 社会科学部4年 尾道)
 


選手たちから見えるスタジアム。国歌では涙を流す日本代表選手も。
 
試合会場となるブライトン・コミュニティ・スタジアムは約三万人の大観衆が席を埋め、熱気十分でした。日本ではなかなか見ることのできないスタジアムの大きさにまず大きな驚きを感じます。
この日は15日(火)に試合を行ったケープタウン大学のメンバー5名とともに観戦を行いました。
 
両国の国歌斉唱後にゲームがキックオフ。
試合序盤から世界中の誰もが予想しない試合展開となります。
弊部OBでもある五郎丸 歩選手(FB スポーツ科学部出身 ヤマハ発動機ジュビロ)が小刻みにペナルティーゴールで得点を重ね、またバックス・フォワード入り乱れてのモールでトライを奪うなど10‐12の2点ビハインドで前半を折り返します。
 


ハーフタイム中での南アフリカファンとの一枚。
 
後半は興奮が収まらないゲーム展開となります。南アフリカ代表が得点を奪えば、日本代表が奪い返し、ノーサイドの笛が鳴るまで分からないシーソーゲームとなります。
後半28分、ラインアウトからサインプレーで五郎丸選手がトライを奪うと部員で肩を組み、早稲田大学応援歌「紺碧の空」を歌い上げました。イギリスの日本ファンも肩を組み、われわれ部員が座る一角が心を一つにして日本代表に声援を送ります。
 
ラスト5分、3点を追う緊迫したなかでは総立ちとなって日本代表の戦いを見守ります。
スタジアム中にジャパンコールがこだまし、熱気は最高潮に達しました。
そしてラストワンプレーのスクラムから展開、カーン・ヘスケス選手がトライ。
その時ブライトン・コミュニティ・スタジアムは地響きのように歓声が響き渡り、揺れていました。抱き合って喜ぶ部員、涙を流す部員もおり、まさに「ブライトンの奇跡」の瞬間を最高の環境で味わうことができました。
 
ワールドカップの長い歴史の中で1度しか勝利できなかった日本代表が世界ランク3位の南アフリカ代表から勝利をもぎ取る。一生に一度見ることができるか分からない最高のジャイアントキリングを目の当たりにしたことに感動せずにはいられませんでした。
 
会場では早稲田大学を離れ、日本代表に帯同していた藤田 慶和(副将 FB スポーツ科学部4年 東福岡)とも再会することができました。
 
低いドライブ、タックル、常に走り続ける日本代表はまさにお手本でした。
興奮収まらないままブライトンの地を後にすることとなりました。
二度と忘れることのできない経験となるでしょう。
 


海外の日本ファン、南アフリカファン入り混じって喜びを爆発させました。
南アフリカファンの方が口ぐちに「日本はよくやった!」と言ってくださり、敵チームでありながら相手を讃えるシーンにラグビーの素晴らしさを感じました。


門田 成朗(WTB・FB 法学部4年 早大本庄)は南アフリカファンとジャージを交換。
 
 
まさにイベントづくしの4日間だったと言えます。
ラグビーの素晴らしさを存分に味わうことが出来た日々でした。
次回はいよいよオックスフォード遠征報告 最終回となります。
 
以上、主務部屋でした。