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Beat Up

2024

ジュニア選手権/明治大学戦観戦記

強い日差しが照りつける明大八幡山グラウンドにて、早大Bの関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)初戦が行われた。観客席は大勢のファンで埋め尽くされ、注目の高まる中試合がスタート。前半、明大Bに先制点を許し、流れを奪われるものの、負けじと相手のミスを誘い、徐々に点差を縮める。14-17で迎えた後半、相手ボールをFB久富連太郎(政経4=島根・石見智翠館) がインターセプトし、岡本大輝(スポ4=東京・本郷)が逆転トライに成功。その後も立て続けにトライを挙げた早大Bがこのまま逃げ切ると思われたが、試合間際に隙を突かれトライを奪われる。36-36で試合は終了し、開幕戦勝利とはならなかった。

前半8分、自陣奥深くで明大Bにラインアウトからモールで押され先制トライを奪われる。その後も相手の攻撃が続くが、早大Bはプレッシャーをかけ、簡単にゲインをさせない。久富のキックやFW陣のフェーズアタックで好機を生み出し、敵陣深くに攻め入るものの、「ジャンパーとうまくコミュニケーションが取れていなかった」(HO安恒直人、スポ3=福岡 )とラインアウトの失敗が続き、うまく得点に結びつけることができない。

24分、ディフェンスを突破した久富からCTB金子礼人(法2=福岡・西南学院)、WTB鈴木陽結(政経4=東京・早大学院)へと素早くパスが渡り、敵陣左22メートルラインまで前進。順目にボールは展開され、最後はタッチライン際をWTB磯崎錬太郎(商4=徳島・城東) が駆け抜けトライを決めた。続く38分にもBK陣の華麗なパスワークで相手のギャップを突き、見事に追加得点をあげる。両チーム点を取り合い、14-17で前半を折り返した。

前進を図るHO安恒

体力勝負となる後半、リザーブ選手のフレッシュな力も加わった早大Bが猛攻を見せる。11分、アタックを継続し、敵陣インゴール手前まで迫った早大B。相手の反則から、安恒がクイックスタートからそのままインゴールに飛び込んだ。続く13分、相手のパスを久富がカットし、つないだ岡本がトライに成功。会場のボルテージは上がり、流れが完全に早大に回った。前半相手に圧倒されていたスクラムでも後半は優勢になる場面も見られ、選手たちの雄たけびが響く。18分、金子がハーフライン付近からディフェンスを交わし、一気に敵陣へ前進。並走していた磯崎にパスを出すと見せかけて相手を翻弄し、自らインゴールへ走り切った。

早大の勢いは止まらず、34分にも再びクイックスタートからSH細矢聖樹(スポ3=國學院栃木)が明大のディフェンスの隙を駆け抜け、インゴールへ。ここまで36-29とトライを量産し、逆転に成功した早大B。しかし、油断できない点差のまま試合が終盤にかかると、ハーフラインで相手スクラムから素早くボールを展開される。ディフェンスが追いつかず、インゴールを明け渡してしまった。コンバージョンキックも決まり、両チーム36点で試合は終了した。

キック、ランで活躍が目立ったFB久富

前半のミスが響き、試合に勝ちきることができなかった本試合。しかし、「フェーズアタックや相手に走り勝つという部分で夏の成果を感じられた」と安恒が語るように、厳しい暑さだったにも関わらず、後半に選手たちは粘り強い戦いを見せた。試合中も声を掛け合う様子が何度も見られ、チームの結束力は高まっているようだ。「Bチームの自分がチーム全体に対して何ができるのか」(久富)。赤黒、そしてチームへの思いを背負って挑むBチームの選手たち。今日の試合を糧に、次戦の帝京大B戦では夏のリベンジを期待したい。

記事:川上璃々 写真:濵嶋彩加(早稲田スポーツ新聞会)