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One Shot

2025
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トレーニングマッチ 白鷗大学戦/観戦記

40分のゲームを3本行うという変則的な方式で行われた早大CDと白鷗大の一戦。

白鷗大のFWに苦戦し、モールでの先制点を許してしまう。しかし機動力を生かした早大らしいアタックでFW、BKともにトライを量産していくと、1本目は21-10で終えた。

続く2本目はさらに5トライを挙げる猛攻を見せ、52-17と大きく白鷗大を突き放して3本目へ。

ラスト40分で26点を追加した早大CDは白鷗大相手に3本合計、78-24と50点以上リードして勝利した。

力強くドライブするFL髙橋

1本目、先にチャンスを作ったのは早大CD。白鷗大のペナルティーからゴール前に侵入。しかし、ノックフォワードでこの好機を得点に結びつけることができない。対する白鷗大はラインアウトからモールでの攻めにこだわる姿勢を見せる。早大CDはモールディフェンスで苦戦を強いられ、ついに前半11分に先制のトライを許してしまう。

早大CDはこの失点をきっかけに修正し、機動力を生かしたラグビーで自分たちの得意の形を作っていく。16分には早大CDのキックカウンターからLO原田恒耀(スポ3=福岡・修猷館)がゲインすると、狭いサイドに回ったFL髙橋松大郎(スポ3=愛媛・松山東)がトライ。

続く24分には相手ボールラインアウトをターンオーバーすると、SH宮下羚(文構2=東京・早実)が長いパスで一気にボールを外に回していく。WTB小澤アンディ(法4=千葉・流経大柏)が細かいステップで前進しながらラックを形成。HO丸橋怜央(商3=埼玉・早大本庄)が鋭く走り込みながらボールをもらうと、トライラインは目前に。最後はNo.8粟飯原謙(スポ4=神奈川・桐蔭学園)がインゴールに飛び込んだ。

31分にはまたもモールを起点に失点を許すが、1本目終了間際にSO池山昂佑(商3=東京・早実)のブレイクから宮下がゴール中央にグラウンディングし、21-10と11点リードで最初の40分を終えた。

インゴールに飛び込むLO惟村

立ち上がりで苦戦した1本目とは打って変わり、2本目は開始早々から早大CDペース。早大CDボールのキックオフをCTB菊川迪(スポ2=兵庫・報徳学園)が再獲得に成功すると、そのままディフェンスと入れ替わり、最後は小澤がトライ。

続く3分にも粟飯原がトライを決め、一気にリードを広げた。14分にはモールで、19分にはオフロードパスを受け取ったLO惟村詠甫(基理3=神奈川・桐蔭学園)が得点。

そして33分には今試合3本目となるトライを粟飯原が挙げ、スコアは52-10に。

終盤にインターセプトから白鷗大に独走トライを許したものの、大きく点差をつけて2本目を終えた。

インゴールに走り込むNo.8粟飯原

3本目も6分にSH安岡叶夢(社2=大阪桐蔭)がトライを挙げ、先に流れを掴んだ早大CD。続く12分、FL小林商太郎(教1=東京・早大学院)の出足の良いタックルからターンオーバーを誘発すると、CTB若林海翔(社1=東海大大阪仰星)が一気にゴール前まで持ち込む。最後は安岡からオフロードパスを受け取ったSO寺田結(スポ2=広島・尾道)がインゴールを叩き割った。

その後は早大CDのペナルティーが続き、思うように陣地を回復することができない。しかし31分、白鷗大ボールのラインアウトをノットストレートでマイボールにすると、久々のチャンス到来。ゴール前でのスクラムでWTB佐々木篤真(法3=福島)がトライを取り切ると、続く35分にも佐々木が得点。

ノータイムで白鷗大にモールトライを許してしまったが、最終スコアは78-24とし、危なげない勝利を見せた。

ラインブレイクするCTB若林

1本目は開始早々からチャンスを取りこぼし、モールでの失点を許してしまった早大CD。

それでも、その後は苦戦していたモールでもトライを取り返すなど高い修正力が随所に見られた一戦となった。

「相手のプレッシャーに対してミスが続いた時間帯もあった」と菊川も語ったが、実力伯仲の接戦のゲームでは一回のチャンスをいかに取り切れるかが重要になってくるだろう。

今試合での収穫、そして反省と『赤黒』への野心を持ち続ける彼らの成長が早大ラグビー蹴球部のスタンダードを引き上げていくに違いない。

記事:村上結太 写真:髙木颯人(早稲田スポーツ新聞会)