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2026
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春季大会 東海大学戦/観戦記

夏を予感させる厳しい日差しの中、小田原の地で行われた関東大学春季大会(春季大会)・2戦目は、碧きジャージを身にまとう東海大との一戦だった。前半は向かい風が吹き付ける中でも、ロングキックを中心に試合を組み立てた。しかしながらゴール前でのディフェンスや重要な局面をつかみ切ることができず、わずか1トライ1ゴール差のリードで試合を折り返した。後半も両者一歩も譲らず手に汗握る展開が続く中、CTB名取凛之輔(スポ2=⼤阪桐蔭)を筆頭にBK陣のアタックの精度が光る。セットプレーや対応力などの課題が目立つ試合となったが、59-42で勝利を収めた。

ディフェンスに接近するNo.8松沼

早大のキックから幕を開けた今試合は早速動きを見せる。前半2分、東海大のこぼれ球を見逃さなかったSO服部亮太(スポ3=佐賀⼯) が拾い上げ、左へと回りオフロード。名取が激しいハンドオフを見せるとFB植⽊太⼀(⼈3=神奈川・関東学院六浦)へとボールが渡り、そのまま先制トライを挙げた。続く8分は自陣ゴール前での危機から脱し、No.8松沼寛治(スポ4=東海⼤⼤阪仰星) が体をぶつけWTB⼭下恵⼠朗(スポ3=早稲⽥佐賀) のステップから陣地を広げる。敵陣のゴール前まで前進した早大は、ラインアウトから渡ったボールをHO⽥中健⼼(スポ3=神奈川・桐蔭学園)がインゴールに力強く置いた。
勢いそのままに点差を広げるかと思いきや、東海大が牙を剥く。早大はディフェンスの間合いをつかみきれずに瞬く間に同点に追いつかれてしまった。その後も早大が得点する度に東海大が追いかけ、互いにディフェンスを固めきることなくシーソーゲームが続く。21-21の同点で迎えた36分にはPR新井瑛⼤(教4=⼤阪桐蔭) やFL牧錬太郎(スポ3=神奈川・桐蔭学園) などのFW陣がゲインを重ねプレッシャーを与える。服部からパスを受けたCTB島⽥隼成(スポ3=福岡・修猷館)がギャップへと切り込みトライラインを駆け抜け、28-21で試合を折り返した。

トライを決めるSO服部

勝ち越して迎えた後半だが、1トライ1ゴールの差。後半4分にはその僅差はすぐに縮まり再び同点へ。苦戦を強いられる早大だが、攻撃の手を緩めることはない。7分、敵陣ゴール前でのラインアウトではモールを組まない選択。スローイングした田中が自らボールを受け取り内側へと切り込み、植木がラインブレイクで勢いづけると、SH川端隆⾺(スポ2=⼤阪桐蔭) のアタックのテンポを崩さない素早い球捌きから植木が再びボールを受け、そのままインゴールに持ち込んだ。さらには強風の中、服部の右足から放たれたボールは50:22を成功させ観客を大きくどよめかせたものの、東海大の堅牢なディフェンスに阻まれスコアは東海大が2点差でリードする。
しかし再び流れは早大に。16分には敵陣10メートルライン右でのマイボールラインアウトから島田、植木へとボールが渡り、グラウンドを広く使うアタックを繰り広げる。名取へと繋がれたボールはWTB鈴⽊寛⼤(スポ4=岡⼭・倉敷) が山下にポップパス。得意のステップで東海大ディフェンスを崩し、得点を挙げた。その後は留学生に翻弄され再び逆転を許したものの、続けて服部、鈴木が立て続けに得点し逆転に成功し、スコアは54-42。
FL野島信太郎(教4=東海⼤⼤阪仰星) 、No.8狹間⼤介(スポ4=福岡) の2人の声掛けをきっかけに、ペナルティーを多く許していたセットプレーに気合が入れ直される。ラインアウトから出されたボールはCTB森⽥倫太朗(スポ4=兵庫・報徳) 、服部から左へと展開されCTB藤井雄⼠(社3=北海道・札幌⼭の⼿) が大きくラインブレイクし一気に敵陣へと切り込んだ。駆け上がってきたWTB若林海翔(社2=東海⼤⼤阪仰星) がグラウンディングに成功し、リードを広げる形で59-42で早大が白星を飾った。

力強い突進をみせるCTB名取

結果として勝利で終えることができた今試合は、前日に行われた東海大との春季オープン戦2試合の敗戦を塗り替えるようであった。しかし結果とは裏腹に、強い風を受ける中でのラインアウトや、俊敏なプレーヤーに対しての反応速度、そして「何かを変えることができなかった」と米倉が語るように、停滞する状況から抜け出す対応力など、多くの課題が露呈したことも事実だろう。早大が追い求めるべきは単純な勝利ではなく、見る者をうならせるような勝利だ。春季大会はまだまだ続く。今大会を通じて戦術を洗練させていく早大から、今後も目が離せない。

記事:伊藤文音 写真:吉田さとみ、池田健晟(早稲田スポーツ新聞会)