雲が太陽を覆い隠した少し薄暗い早大・上井草グラウンドで帝京大Cとの伝統の一戦が幕を開けた。帝京大Cの鋭いアタックで先制点を奪われ、さらに積み重なるペナルティーで追加点を許してしまう早大C。しかし28分WTB河村和樹(教1=東京・早実)が大きく前に抜け出すとSO寺田結(スポ3=広島・尾道)がトライに成功し7点を返す。その後攻めきれない時間が続いた早大Cは前半を7-17で折り返した。後半開始直後、CTB吉廻温真(スポ1=早稲田佐賀)のディフェンスを切り裂くようなランで得点を奪う。その後は帝京大Cの強烈なモールに苦しめられるも、負けじと早大CはBKの力強いアタックで取り返す。奪い奪われの試合展開の中、勝負を決めたのは早大Cだった。BK陣のアタックで大きくゲインを切りペナルティを誘う。最終的にクイックテンポのアタックで走り込んだLO松澤慶(スポ3=佐賀・早稲田佐賀)がグラウンディングに成功し、28-27としついに逆転となった。早大Cは粘り切る執念のディフェンスで帝京大Cの怒涛のオフロードを止め切りノーサイド。28-27で早大Cの勝利となった。

試合開始直後、敵陣で帝京大Cのペナルティを誘った早大Cはクイックスタートから先制点を狙うもハンドリングエラーでボールを渡してしまう。しかし、その後は帝京大Cの屈強なフィジカルから繰り出されるアタックを早大Cのディフェンスが押し返す。いい調子かに思えたが帝京大BKの鋭いアタックにゲインを許すと早くもトライを奪われてしまう。
9分、早大CはスクラムからCTB東佑太(スポ1=東海大大阪仰星)の強烈なアタックで相手からペナルティーを奪う。敵陣深くまで攻め込んだ早大Cだったが帝京大Cのスティールでトライチャンスを逃す。
13分、帝京大Cのハイパントを交えたアタックから早大Cはペナルティを犯し自陣深くまで攻め込まれてしまう。鋭いタックルで帝京大Cを止めるもその後のスクラムでペナルティをとられ、帝京大Cのラインアウトモールから追加点を許す。
28分、自陣15メートルからのラインアウトアタックで吉廻が大きくゲインを切る。そこからBKが素早く展開し河村がステップで相手をいなし、さらにボールを前へと進め、最終的にFL山田凛太(法4=茨城・茗溪学園)がパスを受けトライラインへと持ち込んだ。寺田がコンバージョンを決め7-12とした。
しかし36分、キックゲームからディフェンスラインのギャップをつかれトライを奪われ、前半を7-17で折り返した。

後半開始直後、敵陣15メートルのラインアウトから吉廻の鋭いランで帝京大Cのディフェンスを突き破り、後半最初のトライを挙げる。しかし早大Cはその後ペナルティを連続で犯し、10分、帝京大Cのモールに上手くずらされてトライを取られ、14-22。
57分、トライライン前でのラインアウトからモールを組むも、これは帝京大Cの強烈なディフェンスによってボールを出すことが出来ずモールパイルアップとなった。しかしその直後のスクラムでFWが意地を見せペナルティーを奪うことに成功する。ここで早大Cはスクラムを選択し、寺田の力強いボールキャリーでトライラインへとボールをねじ込み21-22と追いついた。
68分、早大Cは自身のペナルティから自陣深くへ攻め込まれると帝京大Cのモールを止め切ることが出来ずトライを奪われる。
73分、またしても自陣深くまで攻め込まれた早大Cであったが、今度は帝京大Cのモールを止め切りモールパイルアップへと持ち込んだ。その後のスクラムで早大Cはペナルティを奪い陣地を前へ進める。
74分、自陣10メートルでのアタックで寺田からのパスを受け取ったFB小野晏瑚 (スポ2=徳島・城東)が大きくゲインを切ると相手のペナルティを誘う。そのままクイックテンポのアタックで最終的には走り込んできた松澤がグラウンディングに成功。スコアは28-27となりついに逆転となった。残り時間わずか、お互いのプライドをかけた試合は最後まで帝京大Cの猛攻を止め切った早大Cの勝利となった。

この日最初の試合となったが、互いが互いを超えるために全力をぶつけ合う至高の一戦であったことは間違いない。特に勝利に直結したのは寺田のコンバージョンゴールの正確さだろう。帝京大Cとのトライ数は早大Cが4本で帝京大Cの5本と比べると一本少ないが、グラウンド端からも正確に狙い撃つキックでギリギリの試合を制した。もちろんそれだけではない。FWは前半劣勢だったスクラムでは、後半には修正しペナルティを取り返す。BKは吉廻、東らルーキーが光るアタックをしていた一方、全員が献身的なディフェンスで帝京大Cの強烈なアタックを止め続けた。全員の勝ちにこだわる執念がこの結果を作り出した。『赤黒』を目指す彼らに今後も期待したい。
記事:髙野凌世 写真:堀内遥寿、吉田明日香(早稲田スポーツ新聞会)
