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2024

対明大1年戦・観戦記

対明大1年戦・観戦記


曇り空のなか東伏見グラウンドにて、1年生同士による早明戦が行われた。平日の午後にもかかわらず、多くの関係者、ファンが詰め掛け、オープン戦さながらの熱気に包まれた。<HP委員疋>


「気持ちで負けるな」(清宮監督)と指示を受けた早大1年チームは気合十分。開始からペースをつかむ。まずは10分。相手ゴール前で得たペナルティーから右に左に大きく相手を揺さぶり、最後はプロップ諸岡省吾が左中間に飛び込んでトライ。勢いの乗ると、14分にもフランカー古島直のゲインからBKに展開しゴール右隅へ。この2本のトライで観戦していた先輩部員も大騒ぎ。勝利への期待が高まり始める。23分にはFB菊池和気が見事なステップで相手BKを次々に抜き去り中央へトライ。スコアは17-0。一方的な展開になるかと思われた。しかし明大1年がこのまま引き下がる分けなく、前半のうちに2トライを奪われ、3点差で折り返す。
そして迎えた後半戦。ハーフタイムに気合を入れなおした早大1年は再びエンジン全開。11分にゴール前ペナルティーからFWがしつこくサイドを突き、最後はSO安藤栄治の見事な飛ばしパスを受けた菊池が右中間へトライ。流れを引き戻す。この日の安藤は他にも好プレーを連発。幾度となく相手のウラに抜け出しチャンスメーク。ディフェンスでも激しいタックルで相手からボールを奪い返した。18分にはこの試合が実践デビューとなったプロップ伊藤雄大が持ち前のパワーを生かしてトライ。リードを15点に広げる。残りの20分間、明大に攻め込まれたが、粘り強いディフェンスで必死に応戦。これを凌ぎ切ると、ロスタイムには逆に駄目押しのトライ。34-14と完勝した。清宮監督以下、誰の記憶にもないという1年早明での勝利に東伏見は歓喜の渦に包まれた。

<久我山コンビのパワー炸裂!スクラムで相手を圧倒!>
ひとりひとりのがんばりはもちろんだが、この日の勝因は何と言ってもスクラムの強さ。相手ボールのスクラムを回して奪い返すこと実に6回。ペナルティーも何度も誘発するなど完全に圧倒した。この強力なスクラムを支えたのが、諸岡、伊藤の國學院久我山コンビ。強豪久我山にあって2年時からレギュラーを張った2人の強さは入学前から折り紙付き。この日もその力を如何なく発揮した。部内最重量の体重を誇る伊藤は相手を3人引きずってのトライも挙げ、喝采を浴びた。一方、入部式で「どの大学にも押されないスクラムを組む」と豪語した諸岡も試合後、「次の慶応にも勝って、4年後もあいつらには勝てないと思わせたい」と力強く語った。『早大重戦車』。そう呼ばれる日もそう遠くはないはずだ。

<清宮監督試合後のコメント>
「上のチームでもできていないようなターンオーバーもできてた。この2ヶ月の成果でた。スクラムがあれほど強いとは思わなかった。スクラム強いと安心できる(笑)。思っていた以上。全体的に良かった。気持ちでも負けてなかった。早明はずっとライバルになるわけだから勝ててよかった」

<キャプテンとしてチームをまとめた古島>
「1年同士とはいえ早明戦だったのでやはり勝ちたかった。勝因は伊藤君のスクラムですかね(笑)。コミュニケーションをしっかり取ることと、タックルをすることを確認していた。それができてよかった。今日はみんなでひとつになれた。細かいミスをなくして次も勝ちたいです」

<スクラムで相手を圧倒した諸岡>
「相手がメイジということは気にならなかったけど、久我山の奴等がいたのでそいつらには負けたくなかった。スクラムは何本か負けてしまったけどよかったと思う。全員で走って継続して、BKで仕留めることができた。フィットネス勝ち。スクラムは練習してもっと強くしたい」

<同じくパワーを見せつけた伊藤>
「今日は走らずおいしいところを狙ってた(笑)。あのトライもおいしいとこ取りです(笑)。相手も強かったけど上手く組めた時はこっちのほうが強い。この先の上下関係を決める最初の試合だったので勝ちたかった。勝因は僕以外のみんなが走ったことです(笑)」

<見事なステップを披露した菊池>
「メイジは意識した。FBはあまりやったことがなかったので不安だった。今日は栄治(安藤)がうまくリードしてくれた。今日で1年生のまとまりが出た。次も絶対に勝ちます」

<フランカーで出場した今田圭太>
「今日は集中して前に出れたことが勝因だと思う。メイジにはずっと勝ちたいと思っていた。スクラムやラックの入りはよかったけど、モールで少しやられたんでそこが課題です。フィットネスとディフェンスのポジショニングをアピールしていきたい。赤黒を着て日本一になるのは当然のこととして、自分の出た試合には負けないようにしたい」