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Beat Up

2024

対立正大 ワセダB成長の証


 ザ・リベンジ、これが春からの成長の証―。一時期どん底をさまよった『権丈組』セカンドチームは、ついに1つのカベをブチ破った。「情けなかったですからね。絶対に勝とうって…」(プロップ山下高範)。攻守に圧倒しての33-5。このチームに、もうあの頃のひ弱さは微塵もなかった。
 試合はキックオフ競り負けからのノーホイッスルトライ、さらには直後のリスタートでも豪快に間を割られる最悪の立ち上がり。俄然勢いづく立正FW(デカイ!!!)。あと5m。あのときいいようにやられたスクラム&モール…。また…。しかし、春だったら即トライのこのシチュエーションでFWが渾身のターンオーバー。プロップ山下高範のビッグヒット、8人のまとまり、粘り強いモールディフェンス。この一連のプレーからは、春からの成長がヒシヒシと感じられた。
 最大のピンチを凌ぎ、自らの力で流れを引き寄せれば、今度はアタック。SO飯田貴也(ワセダのカーター???)、CTB井上隼一(ゲームを作る男です)の軽快なタクトに乗って、BK陣が躍動した。10分、FB佐藤晴紀からWTB大島佐利。モールを挟んで、32分にはCTB坂井克行が外国人を翻弄(これはやばかったです!)。グラウンドを大きく使ったビューティフルアタック連発は、いかにもワセダらしかった。なかでも、FB佐藤晴紀のパフォーマンスは秀逸の一言。安定したフィールディングに、五郎丸級のロングキック。そして相手の急所を突く爆発的かつ、しなやかなラン。まるで水を得た魚。佐藤晴紀がもっとも輝きを放つのは、実はFBか…。
 後半キック連発の相手に対し、自陣から脱せず失速した反省こそ残るものの、トータルで考えれば、力の差を見せての完全勝利。春のリベンジ、1つのターゲット(もちろん最大は関東…)として臨んだ試合で、きっちりと結果を出した。
 今のBチームは、毎日Aにボコられていたあのときとはもう違う。がっぷり四つ!とまではいかないまでも、無条件降伏、無抵抗なんてことは決してない。目指すはあくまでも赤と黒のファーストジャージー。どれだけあの15人を追い込めるか、どれだけ脅威を与えられるか。それが即、ワセダの力。赤黒の命運は、この男たちが握っている。

<この日はSO 改めてその能力の高さ見せ付けた飯田貴也>
「ちょっと自分が対面に被ってしまい内を切られてしまっていたのは反省です。合宿はあと3日しかいないですけど、もうそんなことはないようにします。それとイマイチ前にも出きれず…。アタックに関しては、モールに拘りすぎてしまいました。そのままBKに出すなり、押しながらBKに出すなり、もっと考えないといけなかったです。前半いいアタックができたのは井上さんに助けられたから。いいコール、いいリードがあって、自分はそこに放っていただけです。テンポよかったと思います。後半失速してしまったのは僕のキックのせい(相手の執拗なキックを切り返せず…)です。中盤から後半にかけてのアタックができていれば、もっといい試合になっていたと思います。このチームはもっともっといけるチームです。SOについては、別にやることに対して抵抗もなかったです。今週あまり合わせていなかったですし、やっぱり難しいとは思いましたけど。任せられた以上、責任を持って結果を出すだけです。高校のときは楽というか、甘い1部練だけでしたけど、大学の合宿は全然違いますね。疲れますけど、その分自分のプラスにもなりますし、充実してます。それに辛いのは自分だけじゃないですから。みんな一緒。この仲間がいるから乗り越えられます。1年生のみんなの活躍、すごいですね(笑)。自分も負けないように。今年は1つでも多くの公式戦に出たいと思っています。それにはまだまだ力不足ですけど、徐々にAに絡めるようにがんばります」

<見事リベンジ! 思いの丈をぶつけまくったプロップ山下高範>
「立正には春5点差で負けて、そのときはディフェンスライン、システムが崩壊。今日は絶対リベンジしてやろうって話てました。まぁ、ゲームプラン通りにはいかないところもありましたけど、春よりディフェンスは前に出てとめられていましたし、ブレイクダウンもイーブン、それ以上に押していたので、よかったと思います。こういう強い相手に勝てたのは収穫です。FWに関しては、前半はスクラム、モールでプレッシャーをかけることができましたけど、後半は僕もバテてしまって…。後半やるべきことができなかったのは、考えるところです。最後のモールでのトライは意地ですね。5m、ここは俺たちが取るんだって。自分はまだまだ健介さんには至らないですけど、コーチの方の教えを少しずつ出せるようになってきている感触はあります。チームとしても今日は相手にプレッシャーをかけられましたし、8人のまとまりも出てよくなってきている。上にいる健介さん、樹、2人に少しでも追いついて、脅威に感じてもらえるように。チームを煽れるように。日々がんばっていきます。まずは健介さんにこいつはって意識してもらえる存在になりたいです」

<期待の超大型ロック!中田英里ついにその片鱗を…>
 Bチームのリベンジを受け行われたD戦では、193センチ中田英里が大ハッスル!モールの核として相手をブリブリ押しまくれば、フィールドプレーでも豪快に足を上げ上げ、ゲインを連発。ライン際で見守る先輩たちからの大喝采を受け、80分躍動した(SO掛井も『掛井ワールド』全開!)。やっぱりデカイって素晴らしい。見ていて超ワクワクする。勤勉さも魅力的。中田英里、この夏で化けるか…