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2024
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対筑波大 いつものあの場所に無事生還


 「今から新たにやることはありません。自分たちのやってきたことで勝つことだけを考える。自分たちが何をするか、何をすべきかを考えて、徹底してやるだけです」(主将・豊田将万)…。2008年ラストマッチ・大学選手権2回戦・対筑波大・59-25。ラガーマンとしての大きな喜び・正月越えを達成しても、究極を目指す赤黒戦士に、白い歯を見せる者は誰一人いなかった。その戦いぶりは、ある意味今年のチームを象徴しているかのようだった。スタンドから聞かれた呟き。「ワセダ、勝ったのに何だか負けたような雰囲気だな…」
 中竹監督が試合後、開口一番「難しいと思っていたとおりだった」と言ったように、この日のパフォーマンスの低調さ、ノリきれなさはある程度は織り込み済みだった。その一方で、学生たちは関東戦後に迎えたこの試合の意味を理解し、「ここでやらなきゃ先はない!」とも感じていた。激しく、目まぐるしく入り乱れたふたつの想い。ワセダとしてどうあるべきか。誇りを懸けた戦いを! しかし…、いざフィールドで出た答えは、やはりこの一週間のチームを如実に反映したものだった。
 あっさり先制した直後の7分、ハイパントの処理ミスに始まり、タックルを外され、トライは取りつつ、粛々と、淡々と、普通にプレーし、普通の時間が過ぎていく~。確かに満足できる内容からは程遠かった。「苦い凱旋になりました…」(副将・瀧澤直)と言う様に名古屋のファンに熱いものを伝えることはできなかった。しかし、そんな思いにかられ、試合後まったく笑顔を見せなかったのは自らに課せられた使命を痛いほど感じ、葛藤し、更なる高みを目指していればこそ。足りなかったものは百も承知。前半強烈な風下に耐え、後半一気にトライラッシュ。現象を見れば悪くはない。負けたら終わりの相手も必死。短い期間での再戦で点差が詰まる。覆したかったけど…、これラグビー界の定説。タックル、コミュニケーション、規律、ロスタイム。もちろん反省は多々あれど、中竹監督の思いがブレることは決してなかった。「今年はこういうチーム。今日の試合は、今年のチームをいい意味で象徴していた。改めてどうこうというのはない。今日の試合でやるべきことがよく分かった」。
 紆余曲折、侃侃諤諤、『豊田組』の色々な面を見せながらの地方行脚を終え、これでようやくいつものあの「場所」に無事生還。ちょうど一ヶ月前のあのとき、ワセダは多くのものを失った。90年の伝統が身に沁みた。ここまで来たら四の五の言わず、魂を入れてあとはやるだけ。俺たちはワセダ。国立で失ったものは、国立で取り返す―


<泰然自若!改めて今年のチームを意識する中竹監督>
「難しいと思っていたとおりの試合だった。実はいいところはたくさんあったけれど、悪い部分が際立ってしまったなと。圧倒しようと言っていた相手に取りきれないところ、不意に取られてしまったところがあって乱れてしまった。次に向けては時間が短いので、できなかったところは集約して、やるべきことをしっかりやっていきたい。今年はこういうチーム。今日の試合は、今年のチームをいい意味で象徴していた。今日の試合で改めてどうこうというのはない。特に前半、課題、やるべきことがはっきり分かったという試合。中4日はコンディションとの勝負。いい練習をしていきたいと思っている。期間が短いので、激しさとかではなく、いい時間を過ごす。次はあの『早明戦』以来の国立、学生たちにとってはいい舞台だし、モチベーションを上げていきます」


<自分たちのすべきこと!準決勝へ向け決意を新たにする主将・豊田将万>
「圧倒しなければいけなかった相手にちょっと…。決して受けたつもりはないですけど、ひとつひとつのミス、コミュニケーションミスが多かったです。そこは練習から見受けられていたこと。そういった細かいところを今一度やっていかないと、これから命取りになるなと思いました。2回戦は難しいんですけど、もっとできたはずです。毎年そうなんですけど…。今日は前半相手のキックが多くて、なかなか地上戦に持ち込むことができませんでした。入りがどうというか、ひとつひとつのプレー、キック処理とかそういうところです。テーマとしては、タックルを意識してましたが、フェーズ中FWが簡単に外されてしまっていて…。あれだけキックが多いと、そういうシチュエーションになかなかならないんですけど、遂行することができませんでした。ディフェンスのセット自体はできていたと思いますけど、タックルがダメでした。コミュニケーションの部分に関しては…、僕自身はそういうシチュエーションになかなかいないので、よく分からないところもあるんですけど、BKを見ている限りでは、細かいところができてなかったんだろうなと。準決勝に向けては、今から新たにやることはありません。自分たちのやってきたことで勝つ。そのことだけを考える。4日間、大事にしていきます。自分たちが何をするか、何をすべきかを考えて、徹底してやるだけ。舞台は国立、あのときとは相手が違いますけど、激しくいきたいです」


<ホロ苦凱旋… 普通からの脱却を口にする副将・瀧澤直>
「苦い凱旋になりました…。僕のミスでトライを取られて(前半のキック処理…)、すべての流れを作ってしまったと思います…。自分たちの力を出せば問題ないのに、ひとつひとつのプレーがしっかりできず、ミスしたり、取られたり、集中に欠けてしまいました。今日はそういうところです。全員1回はライドオンタックルしてこいと言われていたにも関わらず、外され続けて…。これでは関東前と同じです。関東戦はできる人間がタックルをした。それを今日はチームとしてやろうと。けど、今日はそれ以前の問題です…。準決勝に向けては間がないですし、ああだこうだ言い合う時間もない。もうひとつひとつのプレーを実践に近い感覚でやって、ビデオを見て、反省してやっていきます。今日は負けたら次がないというなか、こういうゲームをしてしまった。このまま普通にやったらこの先はない。全員が普通にやらない。それがスタートラインだと思ってます」

<やはりタックル!悔しさを胸にリベンジを誓う副将・長尾岳人>
「勝ったことは嬉しいです。ワセダには次があって、筑波はもう次がない。自分たちが戦っているのはトーナメントなので、その点は素直に喜びたいと思います。ただ、今週タックルを意識してやってきて、試合前もずっと言い続けてたにも関わらず、みな一発目を外しすぎ。受けていたわけではないんですけど、そこは課題が残りました。2回戦は難しいと言われていて、それを意識しすぎた面もあったのかなと…。流れを最後まで変えることができませんでした。ロスタイムで取られてしまいましたし、やっぱりその週の練習は試合にでると改めて痛感しました。そこが今年のチームの弱いところです。これが競った試合なら取り返しのつかないことになってしまうので…。コミュニケーションに関しては、プレー中のコールだけで言ったら、処理ミスもありましたし、よくなかったですけど、止まったところでは、しっかり取れていて悪くはなかったのかなと。準決勝までは4日しかないですけど、練習の内容次第で十分すぎるくらいの準備ができると思ってます。そこは勝負です。BKはタックル。関東戦のように一発で流れを持ってくることができるか。今日タックルできなかったのは悔しいですけど、まだチャンスがあるので、絶対にやってやります」


<今こそチェンジ!反省しつつもしっかりと前を見るフランカー小峰徹也>

「もう個人的に最悪です…。簡単なミスをしすぎでしたし、8単はいかれました(そのままトライ)し、要所を抑えることもできず、全然ダメでした。チームとしても、今日はカギになると言われていたにも関わらず、テーマを遂行できず、課題が残ってしまって…。けど、もうそんなことも言ってられない。いかにして自分たちの力を出し切るか。それができればこのチームは強いので、そこが勝負です。今日は練習で出たミスがそのまま出たという試合でした。準決勝まであと4日しかないですけど、そこから詰めていかないといけないです。今日は何かフワッとした感じがあった。けど、昨日のミーティングがあったからこの程度で済んだ。変えていかないとダメです。勝って次がある。凹んでいられないです。今日は最悪なプレーをしてしまったので、あとは上がっていくだけ。借りは絶対に返します」


<希望の光!ついに公式戦デビューを果たしたFB井口剛志>
「初めての公式戦、やっぱり抜けると気持ちいいなって(笑)。嬉しい気持ちもある反面、躓いてしまったり、思うようなプレーができなかった悔しさもあります。試合に出るまでは、ワセダらしく外まで展開する形が少なくて、WTBにフラストレーションが溜まっているなと感じてました。自分が入ってできることは、あの雰囲気を変えること。イライラした状態から冷静に判断する気持ちに持っていくこと。それを意識して、声を出していこうと思ってました。見ても分かるように、雰囲気がすごく悪かったので。プレーとしては、焦らずキックで敵陣にいけば怖くないって。チームとしての課題は、みんなも言っていると思いますけど、ロスタイムでのあの緩み。あれは誰がどうとかではなく、チーム全体の責任です。練習から変えていくしかないです。今日初めて赤黒を着て公式戦に出ることができましたけど、正直もう少し早い時間に出たいと思ってます。今は負けたら終わりの崖っぷち。大学選手権は初めての経験ですけど、そのギリギリを人一倍楽しみたいです。今自分にできることは…、ここは大きく出て、チームを引っ張っていきます!」

<瀧澤直、先輩・宮田先生とともに OBの皆様、ありがとうございました!>