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2024

トレーニングマッチ 中央大学AB戦/観戦記

強く日差しが照りつける中、早大・上井草グラウンドにて早大ABと中大Aの一戦が行われた。多くの選手にとっての今季初陣となった今節。「春シーズン全試合無敗」(宮尾昌典、スポ4=京都成章)を掲げている早大は、試合開始直後から猛攻を見せ、着実にトライを重ねていく。スクラムでも終始相手を圧倒すると、86-14と大差で勝利を収めた。
中大のキックオフで始まると、先に試合を動かしたのは早大。前半1分、宮尾のキックで自陣を脱出すると、攻撃を仕掛ける。SO吉岡麟太朗(スポ4=東京・本郷)、CTB福島秀法(スポ3=福岡・修猷館)が順につなぎ、パスを受けたFB髙栁壮史(創理3=東京・早大学院)が相手ディフェンスを突破するとそのままトライ。直後には、ディフェンスのギャップを突かれ、一気に自陣深くへ侵入されるも得点は許さない。6分、自陣10メートルラインでのマイボールラインアウトを起点に左へ展開。FL田中勇成(教3=東京・早実)がビッグゲインを見せゴール前まで独走すると、最後はWTB鈴木寛大(スポ2=岡山・倉敷)がインゴールへ。その後も攻撃の機会を逃さず得点を重ね続け、計7トライに成功。41-0で前半を折り返した。

ゲームキャプテンとしてチームを牽引した宮尾

大幅にメンバーを交代して臨んだ後半でも立ち上がりから主導権を握る。開始わずか1分でトライを挙げ、勢いに乗った早大は猛攻を仕掛け2トライを追加。さらに15分、敵陣22m付近でのスクラムでペナルティを獲得。ラインアウトモールで押し込みトライに成功した。早大が圧倒しているように見えたが30分、自陣22メートルでの相手ボールスクラムから攻撃を仕掛けられる。左右の展開に翻弄されると、僅かな隙が生まれ失点を許した。それでも流れは渡さなかった早大は33分、仲山倫平(法3=ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ)のキックパスを受けた杉野駿太(政経4=東京・早大学院)がグラウンディング。39分にも追加点をあげ、86-7と中大を突き放す。試合終了間際に早大がペナルティーを取られ、再開時に生まれた一瞬の隙を突かれトライされるも、中大に与えた得点は後半の2トライのみ。チームとして取り組んできたディフェンスでも結果を残し、86-14でノーサイドとなった。

ディフェンスのすきを鋭く突く仲山

安定したセットプレーで圧倒した試合を展開した早大。「積み上げてきたものが試合で現れてきている」(宮尾)と振り返る反面、「細かいところを突き詰めていく」(田中)と各々課題を見つける一戦となったようだ。関東大学春季大会まで残すところ一週間。今節で得た改善点を修正し、さらなる成長を遂げる選手たちの躍動に期待したい。

記事:清水浬央 写真:西川龍佑(早稲田スポーツ新聞会)