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2025
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トレーニングマッチ 帝京大学D戦/観戦記

真夏の太陽の日差しが突き刺さるような日に、帝京大Dとの一戦が早大・菅平グラウンドで行われた。
早大Dは試合開始直後から積極的にトライを狙い、得点を重ねていく。スクラムにおいて劣勢となる展開が続いたものの、前半を35-14で終える。
不利な状況でも帝京大Dとの接点にこだわりつづけた早大Dが後半も点差を着実に広げていき、66-21でノーサイド。菅平合宿の帝京大戦において最初の白星をあげた。

インゴールへ走るLO原田

試合開始早々、帝京大Dからペナルティーを得た早大D。前半1分、勢いのままLO原田恒耀(スポ3=福岡・修猷館)がゴールラインに押し込み、先制に成功した。
前半4分、SH川端隆馬(スポ1=大阪桐蔭)が放った鋭いパスを、WTB小澤アンディ(法4=千葉・流経大柏)がキャッチし、ゴール隅に飛び込んだ。両チーム得点を奪い合う展開が続く中、前半29分、スクラムから出たボールをCTB藤井雄士(社2=北海道・札幌山の手)が繋ぐと、ボールはLO駒井良(スポ1=東海大大阪仰星)のもとへ。次々と相手ディフェンスをなぎ倒し、インゴールに飛び込んだ。

スクラムで劣勢となる場面が続きながらも、本試合でルーキーながら存在感を示した川端が「強い相手に対して負けていてる場面でも、自分から声を出してFWを引っ張った」と語るように、お互いに声を掛け合う姿が見られた早大Dフィフティーン。川端の好フォローが続き、前半38分、HO真田稜大(教4=東京・早実)がゴールラインをたたき割り、雄たけびあげる。
前半終了間際には帝京大Dからペナルティーをたて続けに奪い、流れをつかみ取る。果敢にひるまず攻め続け、最後はFL山田凜太(法3=茨城・茗渓学園)がトライを決め、35-14。早大優勢のスコアで前半を終わらせた。

ラインブレイクするSH川端

後半も先制に成功したのは早大D。9分、小澤(アンディ)が今試合2本目となるトライをあげ、さらに差を広げる。
15分には原田がジャッカルに成功し、チームの士気を上げると19分にCTB山口滉太郎(教1=東京・早実)がインゴールに飛び込む。
21分、SO池山昂佑(商3=東京・早実)のハイパントをキャッチした帝京大Dに対して、WTB早乙女遼(人3=東京・國學院久我山)がすぐさまタックル。再び勢いを取り戻した早大Dは23分、帝京大Dのミスに対してすぐさま反応したLO岩尾隼悟(教1=神奈川・湘南)がトライ。さらに原田も立て続けにトライ。

続く33分、帝京大Dボールのラインアウトのオーバーから、ボールを奪い、ゲインした早大D。WTB小澤ジョージィ(スポ4=千葉・流経大柏)がセンターラインからゴールライン付近まで走り切るビッグランを見せると、最終的にWTB佐々木篤真(法3=福島)がトライを決めた。
最後はペナルティーから帝京大Dにゴールライン付近で攻められる展開となったが、帝京大Dのラインアウトでボールを奪い、ピンチをしのぎ切ると試合を勝利で終えた。

パスするCTB山口

好プレーが連発し、ゲームを通して有利な展開が続いたことで点差を大きく離して勝利した早大D。そんな中でも「自分たちがきつい状況になった時にどれだけ接点にこだわれるかが必要になってくる」(小澤ア)、「ディフェンスはペナルティーが多かった試合だったので、次の試合までに修正するべきところだと思う」(川端)と語るように、勝利に慢心することなく、次戦に向けて課題点を明確化している選手たちの姿があった。
安定的なプレーでチームを献身的に支える上級生はもちろん、早大に新たな風を吹かすルーキーの活躍も多く見られた今試合。目の前の一戦での勝利、そしてその先にある『赤黒』をつかみ取るため、彼らは研鑽を怠らない。

記事:吉田さとみ 写真:髙木颯人、島田葉奈、池田健晟(早稲田スポーツ新聞会)